心理学的社会学は精神の諸活動や 〔心理学・社会・現象〕

心理的諸要因に注目しながら、社会現象の理解と解釈と説明を試みようとする学問分野。

フランスのタルドに模倣説があるが、アメリカにおける社会学の展開と社会心理学の流れを心理学的社会学の視点からみていくこともできる。

また、シンボリック相互作用論の視野で心理学的社会学を考察することもできる。

アメリカの草創期の社会学者ウォードには社会力説、ギディングスには同類意識説がみられるが、こうした見方や先のタルドの見方に心理学的社会学の一面をみることもできる。

しかし、心理学的社会学の明確な視点とアプローチは、ボールドウィン、クーリー、トマス、エルウッド、バーナード、あるいは、パーク、ブルーマーHerbert Blumer(1900―87)らにみられるのである。

心理学的社会学と社会心理学の密接な関連性はとくにエルウッドとバーナードの場合に明瞭(めいりょう)に認められる。

社会力のパラダイム(範型)は、先のウォードのほかに、スモール(六つの関心)やトマス(四つの願望)などにおいてもみられるが、心理学的社会学の展開においては、エルウッドの心理的プロセス、心理的相互作用という見方、トマスにみられる価値―態度図式、状況規定論、クーリーの視点などがとくに注目に値する。

クーリーによれば、「直接的な社会的現実は個人的なアイデアであり、社会はその直接的なアスペクト(局面)においては、もろもろの個人的なアイデア間の一つの関係であって、社会は私の精神のなかに存在する」のである。

人々が互いに抱くもろもろのイマジネーションが社会の堅固な諸事実であり、社会とは単独の一事物であるよりは、むしろ生活の一つの位相a phase of lifeなのである(『人間性と社会秩序』1902)。

クーリーには「鏡に映った自己」looking-glass selfという見方がある。
update:2009年12月16日